皆さんは、お正月におせち料理を食べますか?最近はお取り寄せのできるおせちもありますが、家族みんなで手作りのおせちを食べるのも、お正月らしくていいですよね。
普段作らない品目も多いので、レシピを見てみると、黒豆のレシピには必ず重曹が出てきます。
なぜ重曹を入れるの?
私も初めて黒豆を煮たときは、「なんで黒豆に重曹を入れるんだろう?」と思いました。
なぜ重曹を入れるかというと、黒豆をやわらかくするためなんです!
しかし、なぜ重曹を入れると黒豆がやわらかくなるのでしょうか?
今回は、黒豆を煮るときに重曹を入れる理由と、重曹を入れると黒豆がやわらかくなる理由を紹介します。
また、重曹を使わなくてもできる黒豆の作り方も紹介するので、ぜひ最後まで読んでいってくださいね!
黒豆を煮るときに重曹を入れるのはなぜ?
なぜ黒豆を煮るときに重曹を入れるのかというと、黒豆をやわらかくするためです。
なぜ重曹を入れるとやわらかくなるのか?
なぜかというと、重曹の成分である「炭酸水素ナトリウム」はアルカリ性で、このアルカリ性が黒豆の「グリシニン」とよばれるたんぱく質を分解し、やわらかくしてくれるからです。
さらに、重曹を入れて煮た方が、短い時間でやわらかくすることができます!
おせち料理は、品目も多いので効率よく作りたいですよね。
重曹を入れて煮ればやわらかく、さらに短い時間で煮ることができるので重曹を入れない手はありません!
黒豆を煮るときに重曹を入れるタイミング
黒豆を煮るときに重曹を入れるタイミングは、調味料を入れる時です。
特に重曹だけ分けて入れなくても、調味料を入れるタイミングで一緒に重曹を入れるだけでOKです!
- 黒豆…200g
- 砂糖…170g
- 水…1リットル
- 塩…小さじ1弱
- 重曹…小さじ1弱
- 醤油…大さじ1と1/2
- 錆びた釘…3本
今回は錆びた釘を入れたレシピを紹介します!錆びた釘は2~3本くらいをいれると良いでしょう。
古く錆びた釘を入れるタイミングは、重曹と一緒に入れましょう。
- 黒豆は水洗いし、錆びた釘は熱湯消毒してガーゼなどで包んでおく
- 水1リットルに調味料と重曹を入れて沸騰させたら黒豆と錆びた釘を入れる
- フタをして一晩寝かせる
- 一晩寝かせたら、強火で煮ながらアクをとる
- とろ火にし、フタをして1時間30分煮込む
- 煮汁がなくなったら火を止める
- 粗熱を取り、冷蔵庫で一晩寝かせる
煮ている途中で水が減ってきたらその都度水を足してください。
水分が少なくなると黒豆がシワシワになってしまいます。
水分量を確認しながら煮ることで、ツヤのあるきれいな黒豆ができます!
黒豆を煮るときに重曹と錆びた釘を入れるのはなぜ?
さて、黒豆を煮るときに重曹ともう一つ入れると良いとされてるものがあります。それは、「錆びた釘」です。
どうして錆びた釘を入れるの?
黒豆を煮るときに重曹を入れると、重曹に含まれる成分が黒豆を柔らかくしてくれますが、釘を入れるのはなぜ?と思いますよね。
なぜ黒豆を煮るときに錆びた釘を入れるかというと、黒豆にツヤを出すためです。
新しい釘ではなく、錆びた釘を入れるのかというと、錆びた釘の方鉄分が多く出るからです。
錆びた釘から出る鉄分が、黒豆から出る「アントシアニン色素」とくっつくことで黒豆にツヤがでるのです。
鉄分を吸収することもできるので、貧血気味の人はぜひ錆びた釘を入れて黒豆を煮てみてください!
錆びた釘を入れる場合は、熱湯消毒をしてガーゼなどで包んでから一緒に入れましょう。
黒豆を煮るときに入れる古く錆びた釘の代用品
黒豆を煮るときに古く錆びた釘を入れるとツヤが出るとはいえ、これから食べるものに古く錆びた釘を入れるのは少し抵抗がありますよね。
私も、家に古く錆びた釘はないし、あっても入れたくないな…。と思っていました。
それに、錆びた釘を「いつか使うかもしれないから」と取っておく人はなかなかいないでしょう。
そこで、古く錆びた釘を入れなくても代用できるものはないか調べました。
調べたところ、家にあるもので代用できることが分かりました!
古く錆びた釘を入れるのに抵抗がある、そもそも家に錆びた釘がない、というあなたはぜひ、これから紹介するもので代用してみてください!
〈鉄鍋〉
鉄鍋はその名の通り「鉄」で出来ているので、鉄鍋を使うことで鉄分が溶け出します。
その時に使う鉄鍋は、表面にテフロン加工などされていないものを使いましょう。
表面が加工されていると鉄分は溶け出さないため、古く錆びた釘の代用品にはなりません。
また、鍋の底が浅いものだと黒豆が空気に触れやすいため、鉄鍋を使っても黒くきれいなツヤは出にくいです。
鉄鍋を使う時は、鍋の底が深く黒豆が空気に触れないものを使いましょう。
〈サプリメント〉
ドラックストアなどで売っている鉄分のサプリメントを入れるのも良いでしょう。
サプリメントを入れる時は、ビタミンなどが一緒に入っているマルチサプリメントではなく、鉄分だけが入っているものを入れましょう。
黒豆を煮た後に残ったサプリメントは、いつも通り服用しても大丈夫です。
古く錆びた釘を入れなくても、普段飲んでいるサプリメントで代用できるのはうれしいですよね!
〈プルーン〉
鉄分を多く含むプルーンを入れるのも効果的です。
プルーンは食品ですし、古く錆びた釘を入れるより衛生面でも安心です!
プルーンを入れる場合は、2~3粒入れると良いとされています。
ただし砂糖が使用されているプルーンの場合、甘くなり過ぎる可能性があります。
レシピに書いてある砂糖の量を調節するか、砂糖不使用のプルーンを使いましょう。
黒豆は重曹なしでもおいしく作れる
黒豆は重曹なしでもじっくり煮ることでおいしく作れます。
黒豆のレシピを見て、重曹が家にないからと作るのを諦めたことはありませんか?
確かに、黒豆を煮るときに重曹を入れることでやわらかくなりますが、入れないからといって黒豆が固いままなんてことはないので安心してください!
家に重曹がない場合、黒豆を作るためだけに重曹を買いに行くのは面倒ですよね。
今回は重曹なしの作り方も紹介するので安心してくださいね!
- 黒豆…200g
- 水…800cc
- 砂糖…200g
- 塩…小さじ1/2
- 醤油…大さじ2
- 酒…大さじ3
このレシピでは圧力鍋も使わない作り方なので、誰でも簡単に作れます。
- 黒豆を水洗いする
- 水800ccを沸騰させたら火を止め、黒豆と調味料を入れてフタをする
- 一晩寝かせたら、強火で煮ながらアクをとる
- とろ火にし、フタをして2時間煮込む
- 煮汁がなくなったら火を止める
- 粗熱を取り、冷蔵庫で一晩寝かせる
黒豆は作るのが難しいイメージがありますが、このレシピは重曹も錆びた釘なしでも簡単に作れます。
黒豆を煮るときに黒くならないのはなぜ?
なぜ黒豆を煮ても黒くならないのかというと鉄分が足りていないからです。
黒豆を煮ているときに、重曹と錆びた釘を入れてもなぜか黒豆が黒くならないという経験をしたことはありませんか?
黒豆を煮るときに黒くならない理由は、鉄分が足りてないことが理由なのですが、それ以外にも考えられる理由があります。
〈黒豆が空気に触れている〉
黒豆を煮るときに、フタをしていなかったり、フタがずれていたり、黒豆が空気に触れている時間が長いと、黒くなりにくいと言われています。
黒々とした色とツヤを出すには、古く錆びた釘を入れるだけではなく、クッキングシートなどの上からさらにフタをして、豆を空気に触れさせないようにすると良いでしょう。
〈浄水器の水を使っている〉
浄水器やミネラルウォーターなどのアルカリ性の水で黒豆を煮ると黒くなりにくいと言われています。
黒豆を水洗いするとき、火にかけて煮るときは、水道水で黒豆を煮るようにしましょう。
重曹と錆びた釘を入れてもなぜか黒くならないというあなたは、黒豆が空気に触れていないか、アルカリ性の水を使っていないかを確認してみましょう。
まとめ
- 黒豆を煮るときに重曹を入れるのは、黒豆を柔らかくするためである
- 黒豆を煮るときに重曹を入れるタイミングは、調味料を入れるときである
- 黒豆を煮るときに錆びた釘を入れるのは、黒豆にツヤを出すためである
- 古く錆びた釘の代わりに、鉄鍋、サプリメント、プルーンを入れても良い
- 黒豆は重曹なしでもじっくり煮ることでおいしく作ることができる
- 黒豆を煮るときに黒くならないのは、黒豆が空気に触れている、浄水器の水を使っていることが考えられる
なぜ黒豆を煮るときに重曹を入れるのか?その理由を紹介しました。
黒豆はおせち料理の中でも、作るのが難しいとされています。なぜかというと、黒豆はやわらかく、ツヤを出すことが難しいからです。
ですが、重曹を使えばやわらかく、かつ短い時間でおいしく作ることができます。なぜ今まで重曹を入れなかったのか。私ももっと早くこの情報を知りたかったです…。
この機会におせちに入れる黒豆を手作りしてみてはいかがでしょうか?