寒くなってくると暖房器具はかかせないですよね。
その中でもファンヒーターはすぐ部屋が暖かくなり簡単に移動もできるので重宝します。
そんなファンヒーターの灯油が余ったときはどうしていますか?
去年の分はそのまま入れっぱなしになっているよ。来年もまた使うからね。
それ実は危険なのです!ファンヒーターの灯油を入れっぱなしにするのは危ないのでやめましょう!
なぜファンヒーターの灯油を入れっぱなしにすると危ないのかというと、灯油にも寿命があり、保存方法によっては劣化していきます。
劣化した灯油を使うことでファンヒーターの故障や火災につながることがあるのです。
この記事ではファンヒーターの灯油を入れっぱなしにする危険性と、残った灯油の抜き方、灯油の処分方法などについて説明していきます。
ファンヒーターの灯油は入れっぱなしだと劣化して危険
ファンヒーターの灯油は入れっぱなしすることで劣化し、古いまま使うと本体の故障の原因になったり、火事につながったりすることもあり大変危険です!
どうしてファンヒーターに灯油を入れたままだと劣化するの?
なぜファンヒーターに入れっぱなしにした灯油が危険なのか、説明しますね。
ファンヒーターに入れっぱなしの灯油が劣化する原因は?
灯油が劣化する原因は大きく分けると4つあります。
- 灯油ポンプ内の空気に触れていることで劣化する
- 直射日光や紫外線、熱などで変質してしまう
- 水などの異物が混入することで劣化する
- 気温差が激しいところに置くことで、結露が発生して水分が灯油に混ざる
灯油の保管には気を付ける点がたくさんありますね。
ファンヒーターは屋外の物置やガレージなどで保管している家も多いよね。夏場は高温になっていそうだなぁ。
そうですね。特に高温な環境は灯油を酸化させると言われています。
冬に買った灯油を夏場も適切な環境で保管する、ということは難しそうですよね。
劣化した灯油を使うとどうなるのか?
劣化してしまった灯油を使うと、ファンヒーターの故障や火事の原因になることもあります。
国民生活センターでも、暖房器具に昨シーズンの灯油をつかうことはやめるように書かれています。
古い灯油を使用したところエラー表示が出た。
昨シーズンの灯油を入れたが点火しなくなってしまった。
などの事例も挙げられていました。ファンヒーターの取り扱い説明書にも「古い灯油は使用しないでください」と書かれていることが多いです。
古い灯油を使うのは、なんとなく良くないと想像できますが、使い切れなかった灯油を抜くことは面倒臭い感じがしますよね。
ですが、昨シーズンの灯油を使ってファンヒーターが故障してしまったり、火事がおこってしまったり、と考えると抜くことをおすすめします。
また使い切った場合でもファンヒーターの底にコップ1杯程度の灯油が残っていることがあります。
底に灯油が残っていると故障や火災の原因になることがあるのです。
灯油を使い切ってファンヒーターを片付ける前に、底の灯油まで抜くようにしましょう。
そうすることで来シーズンも安心してファンヒーターを使うことが出来ますよ。
オフシーズンの灯油の保管にポリタンクは使える?
ファンヒーターに灯油を入れっぱなしにすることが良くないことは分かりました。
では灯油専用のポリタンクに入れていたらどうでしょうか。
灯油専用のポリタンクは直射日光から守ってくれるので紫外線を浴びることはないでしょう。
また、満タンに入れることで空気に触れるリスクは少なくなります。
ただ、灯油専用ではないポリタンクの場合、紫外線を通してしまいます。
ポリタンクを置く環境によっては、温度差で結露が発生したり、ポリタンクに入れる際に異物混入したりする可能性もあります。
ポリタンクに灯油をうつしたからといって、安全に来シーズンも使えるとは限りません。
ファンヒーターに劣化した灯油を使うと危険なワケ
ファンヒーターにそのような劣化した灯油を使用するとなぜよくないのでしょうか。
灯油は劣化するとタールという物質を発生させます。
タールは燃えにくい物質のため、燃焼不良の原因となるのです。
タールがファンヒーターの芯にたまることで異常燃焼をおこします。
劣化した灯油を使うと、点火できなかったり、燃焼不良をおこしたりします。その結果、ファンヒーターの故障につながるのです。
また不完全燃焼がおこった場合は、一酸化炭素が発生してしまう、なんてリスクもあります。こわいですよね。
劣化した灯油の見分け方は?
全ての灯油が次のシーズンまでに劣化してしまうのかというと、そうではありません。
実際には保管状況や灯油の状態によります。
適切な保管というのは、上記で述べた劣化する原因と反対の環境を示しています。
直射日光にさらされず、寒暖差がない場所がいいでしょう。
また空気に触れるリスクを低くするためには、保管容器が満タンになるよう灯油を入れる必要がありますね。
ガソリンが劣化するってことも驚きだけど、劣化したものを見分ける方法なんてあるんだね!
劣化した灯油を見極めるポイントは、色と臭いです。
これらが劣化しているサインになります。この場合は使うのをやめましょう。
色が無色透明でも水が混入していると、劣化している可能性があります。
この場合は透明な容器にうつしてみましょう。そうすることで灯油と水が2層になります。
劣化した灯油を見極めるのは大変過ぎるよ!ちょっと現実的じゃないなぁ。
そうですよね。色や臭いはまだしも、水などの異物が混入していないか確認するのはかなり大変だと思います。
それを踏まえると、灯油の期限は買ったシーズン内と考えて、余った分は処分するのが安全でしょう。
また劣化した灯油が原因で故障した場合は、保証期間内でも補償対象外になることが多いようです。
実体験になりますが、私の実家は一軒家でとても寒く、各部屋に一台ずつファンヒーターを置いています。
そのため、毎年余る灯油が出ていたのですが、母は灯油を入れっぱなしにしていました。
ある年に、出してきたファンヒーターつけたところ、ボッと音がしてつかなかった、ということがあったのです。
少し焦げた臭いもしたため、母は慌てて古い灯油を処分していました。
そのあと新しい灯油を入れるとファンヒーターは使うことができて、すぐに壊れることはありませんでした。
劣化に気が付けなかったけど、きっとそのファンヒーターは不完全燃焼をおこしていたんだね。
我が家の保管場所は押入れの中でした。夏場の蒸し暑い環境で灯油が劣化していたのかもしれません。
我が家のファンヒーターは幸運にも使うことができましたが、場合によっては煙がでたり、故障したりすることもあるようです。
そう考えると古い灯油を使うことはやめておいた方が良さそうですね。
ファンヒーターが故障してしまったら、買い替えたり修理したりすることで手間もお金もかかります。
火事を起こしてしまった、なんてことは絶対に避けたいですよね。
保存方法や劣化していない灯油を見極めるのは困難です。そのため、古い灯油は使わない方がいいでしょう。
新しい灯油と古い灯油を混ぜるのは危険なのでNG!
また古い灯油と新しい灯油を混ぜることもよくありません。
古い灯油を新しい灯油と混ぜたら使える、なんてことも聞いたことがありますが、新しい灯油と混ぜても古い灯油が復活するわけではないです。
むしろ新しい灯油まで使えなくなってしまいます。
古い灯油は処分して、来シーズンには新しい灯油を用意しましょう。
ファンヒーターに残った灯油の抜き方って?
灯油の抜き方は、灯油ポンプを使って残った灯油をポリタンクにうつします。
少量の場合は古新聞などで吸って捨てることも可能です。
ファンヒーターの底に残った程度の灯油であれば古新聞などで吸って捨てていいでしょう。
入れたままが危険ということは分かったけど、具体的にはどうしたらいいの?
シーズンが終わったあとの灯油をどうすればいいかについて説明します。
ファンヒーターに入ったままの灯油は片付ける前に抜きましょう。
灯油の抜き方について詳しく解説しますね。
新聞紙など敷くものや手袋は絶対必要ではありませんが、あった方が便利です。
灯油ポンプは100均などで簡単に購入することができますよ。
灯油がこぼれてしまったときのために、新聞紙を敷いていると安心ですね。
また手が汚れてしまうため、手袋をはめているといいでしょう。
ガソリンが手につくと独特の臭いがするもんね。手袋はあった方が良さそうだね。
スポイトもファンヒーターの底に残った灯油を吸うのに、あると便利ですよ。
また、作業をするときは必ず家の外でしましょうね。
このときファンヒーターの底にも灯油が残らないようしっかり取りきりましょう。
ファンヒーターの底に灯油が残っていると、故障の原因になります。
また私の友人は引っ越しの際に、ファンヒーターの底に灯油が残っていることが原因で、断られたことがあると言っていました。
引っ越し業者さんもガソリンには注意してるんだね!それだけ注意が必要ってことだね!
灯油の残ったファンヒーターは危険物扱いになるようです。
また灯油フィルターは汚れている場合、きれいに掃除しておくといいでしょう。
汚れたままだと本体が錆(さ)びてしまう原因にもなるのです。
このとき水で洗うのはやめましょう。灯油が通らなくなってしまいます。
汚れを取り除いたあとで、きれいな灯油ですすぎ洗いしましょう。
最後は不要な布などを使って付着した灯油をきれいに拭くといいですね。
この抜き方は実際にやってみると思っているより簡単にできますよ。
ファンヒーターで使い切れない灯油残りはどうするの?
使い切れなかった灯油残りは購入した灯油販売店や不用品回収業者で引き取ってもらうことができます。
残りの灯油をどうしたらいいのか、捨て方・処分方法について詳しく説明しますね。
- ガソリンスタンドに持っていき、引き取ってもらう
- 不用品回収業者に引き取ってもらう
- 少量であれば、可燃ごみとして捨てる
- 知人に使ってもらう
- ホームセンターで引き取ってもらえることもある
灯油の処分方法について、それぞれ見ていきましょう。
<ガソリンスタンドに持っていく>
ガソリンスタンドは危険物を取り扱っている場所なので、安心してお願いすることができますね。
ただ、どこのガソリンスタンドでも引き取ってもらえるわけではありません。
最近では増えてきたセルフサービスのお店などでは引き取りをしていないことも多いようです。
料金については無料で引き取ってくれるところもありますが、有料のところもあります。有料のところは400~500円程度かかることがあるようです。
引き取りの有無や料金について、事前に電話等で問い合わせておくといいですね。
お金がかかる場合もあるんだね!それなら使い切ろうと思ったよ。
灯油を引き取ってもらう場合はポリタンクに入れて持っていくようにしましょう。
<不用品回収業者に引き取ってもらう>
不用品回収業者ってガソリンも引き取ってくれるんだね!
そうなのです。持っていくのが大変な場合は、引き取ってもらう方法もあります。
残っているガソリンが多い場合は助かりますよね。
ですが灯油は危険物になるので、取り扱っているか事前の確認が必要です。
また、引き取りには必ず料金がかかるので、灯油以外にも引き取ってほしいものがある場合などはいいかもしれません。
引き取ってもらうのは便利だけど、まれに悪徳業者もいるみたいだから、合い見積もりをとることをおすすめするよ!
<可燃ごみとして捨てる>
少量であれば新聞紙に灯油をしみこませて可燃ごみとして捨てることができる場合もあります。
ファンヒーターの底に残った灯油くらいなら可能なことが多いです。
新聞紙や不要な布に灯油をしみこませて、ビニール袋でしっかり密閉してください。
ただし、これは自治体によって違うので一度確認しておいた方がいいでしょう。
土に埋めたり、排水口から流したりすることは絶対にやめてくださいね。
<知人に使ってもらう>
知人に使ってもらう、というのも一つの方法になります。
春先でもファンヒーターを使っている人はいるので、譲った先で使ってもらえると無駄にならないので嬉しいですね♪
熱い寒いの感じ方は人それぞれだもんね。捨てるよりは使ってもらえるといいよね!
<ホームセンターで引き取ってもらう>
灯油の引き取りを行っている店数はとても少ないですが、ホームセンターに引き取ってもらうこともできます。
引き取ってくれる場合も、基本的には購入した灯油のみ対象になります。
灯油は危険物のため、処分するのにお金がかかるのです。
また購入したところで引き取ってもらう場合は、購入時のレシートが必要な場合もあります。
残りの灯油が少量の場合は、春先の寒い日に使い切ってしまうか、洗濯物が乾かない雨の日につけて乾かすと効率的ですよ。
安全にファンヒーターを使うために、灯油の捨て方や処分方法についても考えておきましょう。
まとめ
- ファンヒーターの灯油を入れっぱなしにすると故障や火災の原因になる危険性がある
- 灯油はポリタンクに入れっぱなしにしていても、安全ではないため来シーズンに使うことはやめておいた方がいい
- 劣化した灯油の見分け方は色と臭いがポイントで、黄色や茶色になっていたり、酸い臭いがしたりする場合は劣化している
- ファンヒーターの灯油は灯油ポンプを使って抜くことができるので、底に残った灯油まで取り切ることが大切
- ファンヒーターの灯油はガソリンスタンドや不用品回収業者などで引き取ってもらえることが多い
ファンヒーターの灯油は入れっぱなしにはせず、シーズンが終わったら抜き取って処分しましょう。
面倒に感じるかもしれませんが、それがファンヒーターを長く安全に使うことにつながります。