三隣亡(さんりんぼう)は建築関係の大凶日と言われる日です。
家を建てるなど、建築関係の行事をこの日に行うのはやってはいけないこと、とされています。
三隣亡なんて初めて聞いたし、今まで気にしたことなかったなぁ。他にもやってはいけないことはあるの?
三隣亡は迷信だと言う人もいますが、大凶日と言われるとやはり気にする人も多いです。
そして、三隣亡にやってはいけないことは建築関係の他に、引っ越しや結婚、その他お祝いごとなどがあります。
この記事では三隣亡にやってはいけないこと、その意味や由来などをお伝えします。
三隣亡について知らずにいると、縁起の悪いことをして後悔したり、周りの人から世間知らずと思われてしまったりするかもしれませんよ!
三隣亡にやってはいけないことは何?意味や由来は?
三隣亡はやってはいけないと言われている代表的な事柄は以下の通りです。
- 建設関係の行事や引っ越し
- 結婚式や入籍などお祝いごと
- 車の納車
- 宝くじを買うこと
- 財布を新調すること
- お通夜やお葬式
地域によってはこれ以外にもやってはいけないことがあるかもしれません。
それでは上に挙げた三隣亡にやってはいけないことを一つずつ解説していきますね。
建設関係の行事や引っ越しはご近所に配慮して避けよう
三隣亡の意味「火事が起こって3件隣まで滅ぼす」に由来して、建築関係の行事はNGと言われています。
地鎮祭、着工式、上棟式、建前、造作、引き渡し式などは避けた方がいいですよ!
地域によっては、土地や家の購入や契約も三隣亡にやってはいけないこととしている場合もあるようです。
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三隣亡に、家作りに関する事始めをすると、現場で事故が起きる、大工さんがケガをする、という噂もあるようです。
我が家も昨年マイホームを建てましたが、三隣亡は避けて上棟式などを行いました。
何かあった時に「三隣亡にやったからバチが当たったのかもしれない…。」と思いたくなかったからです。
おかげさまで無事、事故もなく家は建ちまして、今は快適に暮らしています。
また、引っ越しも三隣亡にはやってはいけないこととされています。
引っ越しするだけで家を建てるわけじゃないのにダメなの?
引っ越しも家に関係することなので、三隣亡は避けるほうがよいと考えられています。
後ほど説明しますが、三隣亡は「3件隣まで滅ぼす」という意味があります。
あなたが気にしていなくとも、ご近所の人が気にされている場合、トラブルになりかねません。
これから始まるご近所付き合いのことを考えると、最初の印象は大切ですよ!
とはいえ、都合により三隣亡の日に引っ越しせざるを得ない場合もあると思います。
その時は、三隣亡の引っ越し当日には挨拶まわりはせず、別の日にするなどの配慮をするといいですよ!
ここから先は建築や家に関係のないことでありながら、三隣亡にやってはいけない、とされている事柄についてご説明します。
結婚式や入籍などお祝いごとも避けておいた方が無難
「家庭を築く」「新居を構える」というイメージから、結婚や入籍も三隣亡にやってはいけない、とされています。
結婚は家族同士のお付き合いの始まりでもあります。
あなたが気にしていなくとも、パートナーや両家の両親が気にしている場合があります。
パートナーと共に歩むこれからの人生・生活を気持ちよくスタートさせるためにも、日取りはよく相談して決めた方がいいですよ!
その他、出産や入学のお祝いなども念のため避けておけば、あなたの印象を悪くすることはなく安心です。
私の母もよく「今日はお日柄が悪いからお祝いを渡すのはやめておこう。」などと言っているのを聞いたことがあります。
やはり知っている人、気にしている人はいるので避けた方が無難ですね。
車の納車も三隣亡を避けて交通安全の願掛けを
車の納車もめでたい事柄のイメージがあり、三隣亡は避けた方がいいでしょう。
ちなみに凶日のイメージが強い仏滅も、車の納車は避けるべきとされています。
建築とは無関係ですし、車のオーナーはあなた一人で、特に気にしないという場合は、お日柄よりもあなたの予定を優先してもいいかもしれません。
私も自分の車を買って納車する日はお日柄を気にしました。その時は大安か友引を選んだように記憶しています。
三隣亡はその当時知らず、気にしなかったのですが、知識があったら避けたこと間違いなしです。
車は便利な乗り物ですが、事故に遭えばケガをしたり、命を落とす危険があるものです。
交通安全を願って凶日は避けたいな、と個人的には思います。
宝くじを買うなら三隣亡よりも大安や一粒万倍日
三隣亡は金運には関係のない日ではありますが、凶日であることから宝くじを買うのは不向き、とも言われています。
せっかく宝くじを買うなら、大安や一粒万倍日など縁起のいい日に買って、少しでも当たる確率が上がるように願掛けしたいですね。
私は宝くじが当たると不幸になる、という本を読んで以来、宝くじは買っていないのですが、もし買うとしたら、三隣亡は避けようと思います。
宝くじを買うのにふさわしい縁起のいい日は宝くじ売り場も行列していますので、時間に余裕を持ってお出かけくださいね!
財布を新調するのも三隣亡より金運アップが狙える日!
金運と関わりのある財布の新調も凶日を避けた方がいいと言われています。
三隣亡に新調すると、金運アップ効果が半減してしまう可能性もあるという説もあります。
財布は頻繁に変えるものではないので、できれば縁起のいい日を選びたいですよね。
新調するなら、天赦日や一粒万倍日、寅の日がいいですよ!
お通夜やお葬式も避けた方が無難!地域の習慣も要確認
お通夜やお葬式を三隣亡にやってはいけない、という決まりは特にありません。
全国的に友引はお葬式をしないのが一般的です。
しかし、三隣亡は不吉だと思う人もいるので、お通夜やお葬式は可能な限り避けた方がいいでしょう。
和歌山県では三隣亡のお葬式を避けることもあるようです。
三隣亡にしてはいけないこととして6つの項目についてご説明しました。
このうち、建設関係の行事や引っ越しと結婚式や入籍などお祝いごとは、相当の事情がない限り避けた方がいいように思います。
あなた含め周りの人が全く気にしないというなら別ですが、引っ越しの場合ご近所の人みんなに聞いて回るのはほぼ不可能だと思います。
それ以外の項目については、絶対に避けるべきという訳ではありませんので、あなたが気にするか、縁起を担ぎたいかを考えて決めたらいいのではないでしょうか。
三隣亡の意味と由来も知っておくと理解が深まる!
なぜ三隣亡は建築関係の大凶日と言われるのか、その意味や由来もご説明します。
三隣亡は暦に関係する言葉で、干支の組み合わせなどで吉凶を占う選日(せんじつ)のうちの一つです。
選日には他に「一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)」や「土用(どよう)」「天赦日(てんしゃにち)」などがあります。
こういった言葉が書いてあるカレンダーもありますね。
先ほどお話ししたように、三隣亡は「火事が起こって3件隣まで滅ぼす」という意味です。
ちょっと怖い意味の言葉だね。
このような意味から、建築関係の行事を行うには縁起が悪い、とされています。
しかし、江戸時代の書物を見ると、「三隣亡」の記述はなく、「三輪宝」と書かれていて、「屋立てよし」「蔵立てよし」と注記されています。
つまり、今とは全く反対の吉日だったようです。
なぜ途中で意味が180度変わってしまったのでしょうか。
一説にはある年に暦の編者が「屋立てあし(悪し)」「蔵立てあし(悪し)」と書き間違えたのではないかと言われています。
この書き間違えをきっかけに、「悪し」に合うように凶日になり、漢字も「三隣亡」に変えられたのでは、と推測されています。
このような経緯から、「三隣亡は迷信」と言われることもあります。
しかしながら、一度悪い印象がついてしまうと、「気にしない」というのは難しいもの。
あなたが気にしなくても周りの人が気にすることもありますので、三隣亡にやってはいけないことを知っておくとトラブルを防げますよ。
最近は仏滅に結婚式を挙げるカップルも増えてきましたし、いつか気にする人はいなくなるのかもしれないですね。
三隣亡にやってはいけないことは大安と被ってもダメ?
三隣亡と大安や一粒万倍日のような吉日が重なった場合、やってはいけないことはやってもいい?やらないほうがいい?
大安や一粒万倍日のような吉日と三隣亡が重なった場合は、凶日である三隣亡を優先して、やってはいけないことはやらない方がいいです。
人というのは縁起がいいことよりも悪いことの方が気になってしまうものです。
「よくないことが起こったらどうしよう」という不安の方が強くなってしまうからですね。
これも私の母の言葉ですが、「後悔するならやらない方がいいよ。」とよく言っています。
確かに、大安だからといって、安易に引っ越しや建築関係の行事をして、万が一事故があったら、「三隣亡にやったせいだ!」と後悔しそうです。
あなただけでなく、周りの多くの人が関わる行事やお祝いごとの日取りは、よく考え、相談してから決めましょう。
やってはいけないことを気にする人の気持ちに配慮しておけば、後のトラブルを防ぐことができますよ!
三隣亡にやってはいけないことの次はカレンダー確認!
ここまでで三隣亡の意味ややってはいけないことが何かおわかりいただけたと思います。
やってはいけないことがわかったから、いつ三隣亡なのか知りたいよ。
カレンダーの種類によっては、いつが三隣亡かが書いてあることがありますし、インターネットで検索して調べることも可能です。
しかし、大安や仏滅といった六曜(ろくよう)と比べると三隣亡の表記をカレンダーで見ることは少ないですね。
そこで今回、2022年(令和4年)9月〜2023年(令和5年)12月までの三隣亡をまとめてみました。
2022年9月 | 7日(水)、10日(土)22日(木) |
2022年10月 | 4日(火)、8日(土)、20日(木) |
2022年11月 | 1日(火)、18日(金)、30日(水) |
2022年12月 | 15日(木)、27日(火) |
2023年1月 | 12日(木)、24日(火) |
2023年2月 | 10日(金)、22日(水) |
2023年3月 | 9日(木)、21日(火) |
2023年4月 | 2日(日)6日(木)18日(火)、30日(日) |
2023年5月 | 17日(水)、29日(月) |
2023年6月 | 13日(火)、25日(日) |
2023年7月 | 11日(火)、23日(日) |
2023年8月 | 4日(金)、9日(水)、21日(月) |
2023年9月 | 2日(土)、17日(日)、29日(金) |
2023年10月 | 15日(日)、27日(金) |
2023年11月 | 13日(月)、25日(土) |
2023年12月 | 10日(日)、22日(金) |
調べてみたらひと月に2〜3回三隣亡があって、結構多いなぁという印象を持ちました。
三隣亡以外にも、仏滅や赤口(しゃっこう)、不成就日(ふじょうじゅび)といった避けたい凶日は他にもあります。
あまりに気にしすぎると予定が立たない、行動ができないということになりかねないので、ほどほどにするのがよさそうですね。
三隣亡の場合は、ご近所の人や周りの人にも影響する凶日なので、避けることで他の人への配慮を示すことが大切かなと思いました。
この記事でまとめた三隣亡の日をぜひ、あなたのカレンダーや手帳に書いておいてください。
そうすればやってはいけないことをしないように心がけることができますよ!
そして知っているだけで「物知りで配慮ができるすてきな人」と思ってもらえることがあるかもしれませんよ!
まとめ
- 三隣亡にやってはいけないことは、「建設関係の行事や引っ越し」「結婚式や入籍などお祝いごと」「車の納車」「宝くじを買うこと」「財布を新調すること」「お通夜やお葬式」など
- 地鎮祭、着工式、上棟式、建前、造作、引き渡し式などは避けた方がよい。ご近所の人が気にする場合があるので、引っ越しも避けた方がよい
- 「家庭を築く」「新居を構える」というイメージから、結婚や入籍も三隣亡にやってはいけない、とされている。その他、出産や入学のお祝いなども念のため避けておいたほうがよい
- 「車の納車」「宝くじを買うこと」「財布を新調すること」は三隣亡にやってはいけない決まりはないが、縁起を担くなら避けた方がよい
- お通夜やお葬式を三隣亡にやってはいけない、という決まりは特にないが、三隣亡は不吉だと思う人もいるので、可能な限り避けた方がよい。和歌山県では三隣亡のお葬式を避けることもある
- 三隣亡は「家事が起こって3件隣まで滅ぼす」という意味
- 江戸時代の書物では「三隣亡」ではなく「三輪宝」と書かれていて、「屋立てよし」「蔵立てよし」吉日だった。書き間違えをきっかけに凶日になり、漢字も「三隣亡」に変えられたのでは、と推測されている
- 三隣亡と大安や一粒万倍日のような吉日が重なった場合、やってはいけないことはやらない方がいい
- 2022年9月〜2023年12月までの三隣亡をまとめたカレンダーは本文参照
三隣亡にやってはいけないことはただの迷信かもしれません。
しかし、一度マイナスイメージがついた日は、世間から避けられ続ける傾向にあります。
例えあなたが気にしないとしても、やってはいけないことをしないのはマナーなのかもしれませんね。