自分で作った梅干しは美味しいですよね。市販の梅干しにはない良さもあり味も自分好みに調整できるのもいいところです。
手作りの梅干しは作る際にカビが生えたり、梅酢に濁りが起きてしまったりと色々なトラブルが発生することが多いですね。
カビだと思っていた梅干しの白い膜や濁りの正体は、酵母菌の可能性があることがわかりました。
きちんと対処してあげればカビや濁りもなくなり、再び美味しく梅干しを食べることができます。
安心して梅干し作りをして頂けるように梅干しについたカビと梅酢の濁りに対しての対処方法を紹介していきます。
対処方法をきちんと知っていればトラブルが起きても安心できますね♪
梅干しのカビや濁りの正体は酵母菌だった⁉
自宅で作っている梅干しの様子を見たとき、カビのようなものや濁りを発見したら驚きますよね。
梅酢が濁り失敗したのではないか、カビが生えて食べれなくなって捨てないといけないのか…。と思ってしまいます。
捨てるのはもったいないし、何かいい対処方法はないかと思い調べてみました!
それ実はカビではなく酵母菌かもしれません!!少し手間はかかりますがきちんと対応すれば美味しく食べることができます!!
梅干しについているカビのようなものと梅酢の濁りの正体について説明していきますね。
カビや濁りに見えていたものは酵母菌だった⁉
酵母菌を知っていますか?酵母菌とは発酵工程の際に発生する菌の仲間です。
その中でも梅干しを作る際には産膜酵母(さんまくこうぼ)という酵母菌の仲間が発生するようです。
産膜酵母は人体に影響を与えない無害な酵母菌ですが、放置すると黒カビの原因になったり、異臭を放つので発見次第すぐに対応したほうがよさそうです。
梅酢だけに濁りが発生した時の対処方法
梅の実は大丈夫だけど、梅酢に濁りが発生してしまった!!
梅酢の濁りに対しての対処方法を紹介していきます。少し手間はかかりますがおいしい梅干しのためと思って頑張ってください。
- 白い膜や濁りを崩さないように消毒したお玉やスプーンで梅の実と梅酢を分ける
- 梅酢をキッチンペーパーやコーヒーのフィルターなどでこす
- 梅酢を鍋に入れて火のかける
- 沸騰したら弱火にしてアクを取っていき、アクが出なくなったら火を止める
煮沸した梅酢は完全に冷めたら、消毒した容器に戻しましょう。
梅の実と梅酢の両方に濁りが発生した時の対処方法
梅の実にまで、酵母菌がついてしまった時には上記よりもさらに手間がかかってしまいます。
梅酢に関しては先程紹介した対処方法で対処するで問題ありません。
- 梅の実を梅酢から取り出して、アルコール度数35%の焼酎で洗う
- 焼酎が濁ってきたら新しい焼酎に変えて、再び洗う
- きれいになったら焼酎に浸して、その後天日干しにしてお日様の光で殺菌する
- 途中でひっくり返して反対側もしっかり殺菌してあげる
- 良く洗って焼酎で消毒した容器に梅酢を入れて再び漬け込む
実はカビに見えていたものは、産膜酵母という酵母菌の仲間だったのですね。
しかし、酵母菌とカビを見分けるのは難しいので、早めに対処していくことが大切ですね。
梅干しにカビのような白いふわふわ浮いたものの正体!!
梅干しにはカビが生えることはないと思っていませんか?
実はそんなことはないのです!!梅干しも保存の仕方が悪いとカビは生えます!!
カビにはいろいろ種類がありますが、梅干しには白カビが生えやすいようです。
特に手作りの梅干しには白カビが生えやすいので注意が必要です。
しかし、梅干しに付着しているのが塩なのか白カビなのか見分けるのは難しく、また食べても大丈夫なのか悩んでいる方は多いのではないでしょうか。
そもそもなぜ、梅干しにもカビは生えるのか、その原因とカビの種類・白カビと塩の見分け方について説明してきます。
梅干しにカビが生える原因とは⁉
梅干しにカビが生える原因は主に大きく分けて3つに分けられます。
- 梅干し作りの際に十分に水分を切れていない
- 梅干しを保存する容器が清潔ではなかった
- 作る際には塩分が足りなかった
また、出来上がった梅干しを保存する容器に湿気が多かったり、きちんと清潔にされていないとカビが生える原因になります。
最近は高血圧や塩分の摂り過ぎが心配されて、塩を少なくして梅干しを作ることもあります。
しかし、塩分濃度を少なくするとカビやすくなります。
塩分濃度は20%以上がいいと言われています。18%以下だと失敗しやすくなるので注意してくださいね。
梅干しに生えるカビの種類と原因
梅干しにも、他の食品のように色々なカビが生えてしまうことがあります。
大きく分けて白・青・赤の3種類のカビが生えやすいようなので、3種類のカビが生える原因を説明していきますね。
- 白カビ
多くの食品に発生する白カビは白い綿のようなものが食品の表面に付いているのが特徴です。
ほどんどは食べてしまっても人体に影響を与えることはないのですが、中には人体に悪影響を及ぼす白カビもありますので注意が必要です。
- 青カビ(黒カビ)
梅干しに黒い点々のようなものが出来ていたらそれは青カビが発生しているサインです。
青カビはチーズを作る際にも用いられるのではほとんどは人体に影響はありません。
ですが中には、食べてしまうと腹痛や下痢などの症状を引き起こす強い毒性を持った青カビもあるので注意が必要です。
- 赤カビ(ピンク)
塩分濃度が低くなった梅干しを常温で長時間放置すると、よくごはんなどに生える赤カビが梅干しについてしまいます。
赤カビはほとんどが毒性を持っているので、食べてしまうと青カビ同様に下痢や吐き気などの症状が出るので注意が必要です。
カビは見た目も気持ち悪く、食べ物についているのを見てしまうと食欲も無くなってしまいます。
このくらいなら食べても大丈夫と思わずに、カビがついてしまったものは残念ではあるけど捨てたほうが良さそうです。
カビと塩を見分ける方法
青カビや赤カビはすぐに見分けることができると思いますが、問題なのは白カビと塩を見分けることだと思います。
同じ白色なので、見た目で判断するのは難しいと思っていませんか?実はよく見てみると見た目に大きな差があります。
白い点々がブツブツしていたらそれは塩である可能性があります。
対して、ブツブツではなくフワフワしていたら白カビが生えている可能性があります。
もしも見た目で判断が難しいようであれば以下の方法で確認してみてください。
浮いているものを少し取ってからお湯に入れてみてください。
お湯に入れて溶ければ塩、溶けなければ白カビである可能性があります。
同じ白色であってもよく見ると見た目に大きな違いがあり、見分け方も簡単でしたね。
きちんと見分けることができれば食べることができる梅干しを捨てることもなくなり、食品を大切にすることにもつながります。
梅干しのカビ対策に熱湯消毒は効果あり!!
梅干しを漬けるときに保存用の瓶は消毒しなくても大丈夫だと思っていませんか?
待ってください!!きちんと保存用の瓶もきちんと消毒してあげてください!!
長期に渡って梅干しを保存するために使用する瓶は、しっかりと消毒をしてあげる必要があります。
カビの生えない美味しい梅干しを食べるためにもとても重要な作業ですので必ず消毒をお願いします。
保存用の瓶はどのように消毒をすればいいのか、消毒方法はどれがいいのかわからないあなた!
保存用の瓶には熱による消毒とアルコールによる消毒の2パターンあるようです。それぞれの消毒の仕方を紹介していきますね。
煮沸消毒と熱湯消毒の手順
具体的にどのように消毒を行っていくのか紹介していきます。
- 煮沸消毒の手順
- 瓶に食器用洗剤で洗い水でよくすすぐ
- 鍋の中に布巾を敷いて瓶を入れる
- たっぷりの水を鍋へ入れて火にかける
- 沸騰したら5分間グツグツさせる
- 鍋を取り出して瓶を伏せて自然乾燥させる
- 熱湯消毒の手順
- 瓶を食器用洗剤で洗い水でよくすすぐ
- 瓶に40℃くらいのぬるま湯を入れて瓶を温める
- 瓶の中のぬるま湯を捨てて瓶の中全体に熱湯を回しかける
- 瓶を清潔な布巾などで伏せて置き、自然乾燥させる
いきなり熱湯を入れてしまうと、保存用の瓶が割れてしまう可能性がありますので注意する必要があります。
また、煮沸消毒と熱湯消毒の違いは消毒したい物が自宅にある大きな鍋に入るかどうかです。
煮沸消毒は字のごとく鍋でグツグツと保存用の瓶を煮る方法で保存用の瓶が大きすぎると鍋に入らないので、小さめの保存容器で梅干しを作る際に活用できる方法です。
熱湯消毒は保存容器が大きすぎて煮沸消毒が難しいときに用いられることが多いです。
消毒剤やアルコールを使用する消毒方法
消毒剤やアルコールを使用して消毒を行う場合は保存用の瓶に直接吹き付けるか、吹上で消毒を行います。
消毒剤やアルコールを使用するときには、周りに火の気がないかを十分に確認してから作業を行ってください!!
梅を入れる保存用の瓶を消毒に使われるアルコールはホワイトカリーという35度以上の焼酎を使用します。
ホワイトカリーは果実酒用としてスーパーなどで売られていますので簡単に購入することができます。
梅酒は漬けないし、あまりお酒を飲まない方などは200mlの少量タイプを購入するのがおすすめです。
ホワイトカリー以外にもアルコール度数が35度以上のお酒が自宅にあるようでしたら、そちらを使用していただいて構いません。
食品用エタノールや消毒液での消毒
消毒液で消毒を行う際には食品用の消毒液を使用して消毒を行ってください。
食品用の消毒液は薬局などで購入することができます。
消毒液には種類がたくさんありますが、【食品・食材にかかっても安心】と記載されている消毒液を使用するのがいいでしょう。
消毒に使用されるアルコール濃度は60~95%のものがありますが、最も効果があるのは80%のようです。
保存用の瓶を消毒する際には80%くらいの消毒液を使用しましょう。
またスプレータイプの消毒液も売られているようですので、こちらを使用するのもよさそうです。
保存の仕方が悪いとカビが生えてしまうので気を付けましょう。カビを生えないよにするには保存容器の消毒が大切ですよ。
まとめ
- 梅干しを作る際に産膜酵母という酵母菌が発生する
- 梅酢にカビのようなものや濁りが発生したときには、早めに対処することが大切
- 梅干しも保存の仕方が悪いとカビが生えることがある
- カビと塩を見分けるときにはお湯に入れてみる
- 保存用の瓶は使用する前にきちんと消毒することが大切
- 消毒には熱湯・煮沸消毒がある
- 熱湯消毒をいきなり熱湯をいれてはいけない
- 食品用エタノールや高濃度アルコール消毒がある
梅干しを作る際には気を付けないといけないことが沢山ありましたね。
梅干しを作る際に酵母菌が発生し梅酢に濁りが起きてしまうなんて驚きでした。濁りが発生した時には早目に対処をすることが大切そうですね。
梅干し作りは手間がかかりますが、手間をかけてこそ美味しい梅干しが出来上がるようです。