家族葬に参列することになったけど、初めてだから分からない…。
最近増えてきた家族葬の相場やマナーが解らなくてお困りではありませんか?
家族葬は一般葬とお香典相場やマナーが少し異なっていて、親族のお香典は関係性により幅があります。参列やお香典を用意する際には、ご遺族の思いを優先するのがマナーです。
ご遺族によっては会葬やお香典を辞退されている場合もありますので、ご遺族の意向を尊重しましょう。
この記事を読まないと、家族葬のマナーが分からず恥をかいてしまうかもしれません。
家族葬のお香典相場と関係性によって変わる親族のお香典についてと、辞退した時のお悔みの伝え方や、後日訃報(ふほう)を受けた時にはどうするのかなどをご紹介していきます。
家族葬のお香典相場と関係性により幅のある親族のお香典
親族はお香典を通常の相場よりも多めに入れることがあります。それは、ご遺族に経済的負担がかからないようにという思いがあるからです。
それは、どういうこと?
家族葬とは、家族や親族、親しい友人だけで行う小規模な葬儀のことを言い、家族中心に進めるので自由度が高い特徴があります。
身内だけでゆっくり故人を送り出してあげたいという気持ちや、大げさなことはしなくていいというような遺言がある場合もあります。
家族葬には会社関係や地域関係など多くの弔問客が来ることはありません。
親族と限られた友人だけで執り行われるため、葬儀にかかる出費を抑えられますが、逆に入ってくるお金は少なくなります。
相場より多めに入れることで、経済的負担を減らすことだけでなく、ご遺族の気持ちに寄り添うこともできます。
だから、相場より多めに入れることがあるのね。
家族葬のお香典相場は下表の通り一般葬のお香典相場と同じですが、親族のお香典は故人との関係性によります。
故人との関係 | お香典の相場 |
親 | 3万~10万円 |
兄弟・姉妹 | 3万~5万円 |
祖父母 | 1万~5万円 |
親族 | 3千~5万円 |
友人・知人・職場関係 | 5千~1万円 |
近所の人 | 5千円未満 |
また、あなたの年齢によってお香典の金額も変わってきます。
故人との関係 | 年齢別お香典の相場 | ||
20代 | 30代 | 40代 | |
親 | 3万円~ | 5万円~ | 10万円~ |
兄弟・姉妹 | 3万円~ | 5万円~ | 5万円~ |
祖父母 | 1万円~ | 2万円~ | 3万円~ |
祖父母、両親、兄弟は義理の関係でも金額の目安は同じです。また、親族の目安は関係性による為、金額に差があります。
家族葬のお香典辞退と参列しない場合のお悔みの伝え方
家族葬に参列しない場合には、事前にご遺族に意向を確認してから、弔電(ちょうでん)を打ったりお香典の代わりにお花を贈ったりするのはいかがですか。
家族葬を選択する理由で多いのは「ゆっくり故人様とお別れするため」です。
あなたが参列して故人様とお別れしたいと思っても、お香典返しや返礼品の用意に追われたらご遺族にとって負担になるかもしれませんよね。
また、小規模な家族葬を行うのが故人の意向で、お香典をいただくと贅沢な葬儀になってしまうので辞退するということもあります。
家族葬に参列しないで下さいと言われたり、お香典の辞退をされていても、弔意(ちょうい)を示したい時もありますよね。
家族葬に参列しないで贈り物をする時には、「お返しは不要です。お気遣いなさらないように。」とメッセージを添えておくと、ご遺族の負担を減らすことができますよ。
お香典やお供え物をもらってしまうと、ご遺族はお香典返しや返礼品を用意しなければならないと考えます。これでは、ご遺族に負担をかけてしまいますよね。
そんな時には、お悔やみと励ましのお手紙を送るのもいいでしょう。
ご遺族に意向を確認してから弔電を打ちましょう
お悔みの気持ちを電報で伝えるかたちとして、弔電(ちょうでん)を打つという方法があります。
電報会社に電話やインターネットで依頼すると、すぐに式場へ届けてくれて形にも残るので、参列ができない方などは検討してもいいでしょう。
弔電は当日または翌日には届きますので、素早くお悔みの気持ちを伝えることができるというメリットがあります。
NTTの「D-MAIL」という電報サービスは、19時までに申し込めば全国に当日配達してくれます。
種類も豊富で、台紙に押し花や刺繍があるものや、漆(うるし)や七宝(しっぽう)の台紙もあります。
申し込む時には、喪主名、斎場名、住所、電話番号が必要になりますので確認しましょう。
ご遺族に意向を確認してからお花を贈りましょう
お悔みの気持ちをお花で伝えるかたちとして、「供花」というものがあります。
葬儀の時に供えられるお花のことで、式場を飾り付ける役割と、お棺の中に納めるお別れの花として利用する役割があります。
供花を贈るタイミングはお通夜前です。もしお通夜に間に合わない場合でも、葬儀前に贈ると、葬儀が終了するまでの間祭壇に供えることができます。
どちらの場合も、担当の葬儀会社に確認してから贈るようにしましょう。葬儀社によっては、他の葬儀社や生花店からの供花持ち込みを禁止している場合があります。
宗教宗派や遺族の意向に合わせた供花を用意したり、祭壇や他の供花と統一感のある供花を用意したりする為です。
もし、お花も辞退と意思表示をされているのであれば、お花を送らないことがマナーなので注意しましょう。
初七日までにお悔みと励ましのお手紙を贈りましょう
お悔みのお手紙に使う便箋や封筒は、シンプルな白無地を選びましょう。
封筒や手紙が重なると「不吉が重なる」ことを連想させてしまいますので、手紙と封筒は各1枚ずつ使用しましょう。
- 「拝啓」といった頭語や季節の挨拶などの前置きを書かずにすぐ本題に入る
- 弔問に伺えない理由とお詫びを書く
- 「お力落としのことと存じますが、お気を強くお持ちください」など遺族を気遣う言葉を書く
- 亡くなった理由をたずねない
- 「重ね重ね」「次々」などの重ね言葉は使わない
- 「死ぬ」「滅ぶ」など死を連想させる言葉は使わない
- 「ご尊父」「ご祖父様」など喪主との関係に沿った敬称を使う
生前多大な恩を受けたりお世話になったりして、故人に対する強い思いがある場合などは、弔意(ちょうい)を示したいですよね。
上記の注意点をよく確認して、お手紙を書くようにしましょう。
家族葬のお香典はお通夜と告別式いつ渡すと良いか
基本的にお通夜と告別式のどちらでお渡ししても問題ありません。一般的に家族葬ではお通夜へ参列した際にお香典を渡すことが多いです。
お通夜と告別式の両方に参加される場合には、お香典をいつ渡すのが良いか迷いますよね。
受付をする場所を設けていない場合には、喪主へ挨拶をするタイミングか、式が終わって帰るタイミングでお渡しするといいです。
地域によっては通夜見舞いとお香典を別に用意
地域によっては通夜見舞いといってお香典とは別に現金を用意することもあります。
通夜見舞いを用意する場合、家族葬の告別式でお香典をお渡しします。
通夜見舞いに詳しいご親戚やご友人がいる場合には、事前に確認をしておくといいですね。
お通夜と告別式に参列できない時は代理か郵送もあり
お通夜と家族葬告別式の両日ともにどうしても参列ができず遺族へお香典を渡せない場合は、代理の方にお願いするか、郵送でお渡しする方法があります。
代理の方にお願いする時には、誰からのお香典なのか喪主やご遺族にわかるように、お香典袋に必ず名前と住所、電話番号なども記入しておくといいでしょう。
郵送でお香典を送る場合は、お金を送るので現金書留で送りましょう。送り先はご自宅か葬儀場のいずれかになります。
遠方に住んでいたり、どうしても外せない用事があったりしても、郵送でお香典を送ることでお悔やみを伝えることができるのでおすすめです。
配達日が、家族葬の当日になってしまうとご遺族が家を空けてしまっている可能性もあるため、その場合は葬儀場へ届くように指定するといいでしょう。
家族葬後に渡す場合は事前にご都合を確認する
葬儀後は遺族も手続きや挨拶回りで忙しくされていることもあるため、事前に必ずご都合を伺った上で自宅へ訪問するようにしましょう。
家族葬が終わった後で訃報を聞きつけて直接お香典を渡したい場合、いつ渡すか迷いますよね。
訪問する時には、喪服の着用までは必要ありませんが、落ち着いた服装でお伺いするようにして、カジュアルな服装は避けましょう。
まとめ
- 家族葬における親族のお香典相場は関係性による
- 家族葬に参列しない場合はご遺族に意向を確認してから弔電(ちょうでん)を打つ
- 家族葬に参列しない場合はご遺族に意向を確認してからお花を贈る
- 家族葬に参列しない場合は初七日までにお悔みと励ましのお手紙を贈る
- 家族葬ではお通夜へ参列した際にお香典を渡すのが一般的
- 地域によっては通夜見舞いとお香典を別に用意するところもある
- 通夜と告別式に参列できない時は代理か郵送もあり
- 家族葬後に渡す場合は事前にご都合を確認する
家族葬で渡すお香典の相場と渡し方を紹介しました。
家族葬を選択するご遺族や故人には様々な事情があります。あなたが故人の親族や友人なら、ご遺族の思いを優先することを考えましょう。
親族としてお香典を渡すことでご遺族の気持ちに寄り添い、お悔やみを伝えればご遺族の気持ちも少し軽くなるかもしれません。