あなたは楽しいキャンプの最中に、メスティンでご飯を炊いたらお米が焦げ(こげ)付いて失敗した!と悩んでいませんか。

ご飯が焦げ付いたわ。買ったばかりなのに。
メスティンは使う前にシーズニングをしておけば、焦げ付くなんて失敗をしなくてすみますよ。
シーズニングとは「調味料」と「慣らすこと」の2つの意味があります。ここで言うシーズニングとは「慣らすこと」の方です。
シーズニングをすれば、お米の焦げ付きを防ぐだけでなく、メスティンのアルミ臭も抑えることができますよ。
今回はメスティンのシーズニングで失敗しない方法と、その後のお手入れの方法などをご紹介しますね。
この記事を読めば、ご飯を焦げ付かせることなく思う存分メスティンでキャンプご飯を楽しむことができるようになります!
メスティンのシーズニングを失敗しない簡単な方法
メスティンは使う前にシーズニングをすると、薄い皮膜(ひまく)が表面にできてご飯を焦げ付かせる失敗をしませんよ。

ご飯が焦げ付いたらキャンプが台無し!
メスティンはアルミ無垢素材の四角い飯盒(はんごう)のような物で、コンパクトで軽く、フタがしっかり閉じるので密閉力があります。
熱伝導率が良く、弱い火でもすぐに全体を温めることができるので、様々なお料理を楽しみたいというキャンプにはかかせません。
メスティンはご飯を炊くだけでなく、パスタを茹でたり専用の網を使って肉まんを蒸したり燻製を作ったりいろいろなお料理を作って楽しむことができますよ。
でも、買ってすぐにご飯を炊くと、お米が焦げ付いて失敗をした!なんてことがあるので、使う前にシーズニングを行いましょうね。

ご飯を炊くだけじゃなくて、いろいろなお料理を作れるなんて便利♪
メスティンを買ったらバリ取りをしてケガ防止
メスティンは、作りがおおざっぱで金属加工したときの「ざらつき」が縁(ふち)に残っている場合があるので、紙ヤスリでバリ取りをしましょうね。
メスティンは、買ってすぐ何もしないで使うと指や口を切ってしまう恐れがあります。

指を切る?!
- 目の粗い紙やすり(#40から#100)
- 仕上げ用に目の細かい紙やすり(#1000以上)
- ビニール袋または新聞紙など
- 軍手(作業中のケガ予防と滑り止め用)
- マスク(細かい削りカスが飛び散る為)
細かい粉が散るのでビニール袋の中や新聞紙の上でメスティンの縁を紙ヤスリで優しく削りましょう。
最初に目の粗い紙ヤスリで縁を削り、次に目の細かい紙ヤスリで仕上げ磨きをすると綺麗に仕上がりますよ。
メスティンのバリ取りをする時の注意点は以下の通りです。
- メスティンは力がかかりすぎると歪む(ゆがむ)恐れがあるので鉄ヤスリではなく紙やすりが良い
- 削る範囲を広範囲にすると傷だらけになるので縁だけにする
- 縁と同じ方向ではなく直角に紙ヤスリをあてて削ると良い
ヤスリのかけ方で仕上がりが変わるので丁寧にバリ取りしてケガをしないようにしたいですね。フタのバリ取りも忘れずに行いましょう。
メスティンのシーズニングはお米のとぎ汁がおすすめ
メスティンはお米を炊くことが多いので、お米のとぎ汁でシーズニングをするのがおすすめです。
メスティンを買ったらシーズニングをしましょう。いきなりお米を炊いて、焦げ付かせてしまった!なんて失敗をしてガッカリしたくないですよね。
<用意するもの>
メスティンが入る大きな鍋、トング、お米のとぎ汁、メスティン用意してください。
- メスティンの取っ手を外してよけておく
- メスティンが入る大きな鍋にお米のとぎ汁を入れる
- お米のとぎ汁を入れた鍋にメスティン本体とフタを入れる
- 火をつけ沸騰させて10分から15分煮込む
- トングなどでメスティンを鍋から出して冷ます
- スポンジなどでやさしく水で洗い流す
メスティンのシーズニングをする時の注意点は以下の通りです。
- メスティンの素材はやわらかいのでお湯に無理やり沈めない
- お湯からあげてすぐに冷やすと歪む恐れがあるので冷めてから洗う
- 被膜がはがれないように洗剤はつけないで水で洗う
大きな鍋に入れないで、メスティンにお米のとぎ汁を入れて内側だけシーズニングする方法もあります。
しかし、お米を炊くときに吹きこぼれがあり焦げ付く恐れがあるので、全体を鍋に沈めてシーズニングする方が良いですよ。

大きな鍋でやってみるわ。
メスティンのお手入れ方法と黒ずんだ時の対処法
普段からメスティンでお米を炊き続けていると、その度にコーティングされるのでシーズニングを頻繁にする必要がなくなります。

良かった!毎回シーズニングするのは面倒だもの。
洗剤で洗うと表面のコーティングが無くなって、焦げ付いた!という失敗をしてしまうので、洗剤で洗わないように気を付けましょうね。
洗い物に重曹を使うことがよくありますが、メスティンはアルミ製なので使わないでください。
重曹はステンレス製の鍋には使えますが、アルミ製の鍋に使うと化学反応を起こして黒ずんでしまいます。
もし黒ずみができてしまって落としたいという場合には、クエン酸を使うと落とすことができますが、その後はシーズニングを忘れずに行いましょう。

黒ずみができてしまったら、クエン酸で落とすことができるんだね。
<クエン酸で黒ずみを落とす方法>
メスティンを入れた鍋に水を張り、小さじ2杯くらいクエン酸を入れて15分ほど煮たら、取り出して冷ましてからスポンジでこすり落とします。
メスティンはやわらかいアルミでできていて変形しやすいので、優しく扱いましょうね。
メスティンのシーズニングをとぎ汁以外で行う方法3選!
メスティンのシーズニングでおすすめなのは「お米のとぎ汁」ですが、とぎ汁以外の方法で野菜くずやお茶、牛乳で行うというものもあります。
また、使う前のお手入れで有名なものは片栗粉と油ですが、片栗粉は土鍋、油は鉄製品のお手入れに有効ですね。
とぎ汁以外の方法をこれからご紹介していきますので、参考にしてください。
<野菜くずと水で煮る方法>
野菜のタンニンという成分が、煮るとメスティンの表面について被膜の役割を果たしてくれます。
セロリや玉ねぎなどの香味野菜をいれると、アルミの臭い消しにもなります。
ただ、野菜の色がメスティンに付く恐れがありますので気にならないならやってみてくださいね。

野菜くずでもできるのか。
<緑茶で煮る方法>
緑茶にもタンニンという成分がありますので、煮ると野菜くずと同じような役割を果たしてくれます。興味があれば試してみてくださいね。
<牛乳で煮る方法>
牛乳は温めると油分の膜が張るので被膜になりますが、吹きこぼれて外側に油膜がこびりつく恐れがあります。コンロが大惨事になりそうなのでおすすしませんよ。
結局、とぎ汁以外にもいろいろありますが、メスティンはお米を炊くことがメインの鍋なので、お米のとぎ汁でシーズニングをするのが良いですね。

お米のとぎ汁でシーズニングするのがベスト!
片栗粉は土鍋のお手入れで油は鉄製品のお手入れ
使う前のお手入れで有名なものとして、片栗粉や油を思い浮かべてはいませんか。メスティンのシーズニングにはおすすめされていないのでやめた方が良いでしょう。
<片栗粉は土鍋のお手入れ>
シーズニングで片栗粉を考えることもあるかと思いますが、片栗粉が良いのは土鍋の場合です。ひび割れ予防や臭い移りを少なくする為に行い、「目止めをする」と言います。
また、土鍋の焦げ付きを落とす時には「重曹」を使いますが、メスティンには使えないので気を付けましょうね。

片栗粉は土鍋の目止めか。
<油は鉄製品のお手入れ>
シーズニングで油を考えたことはありますか。油が良いのは鉄のフライパンなど鉄製品の場合ですね。
焦げ付きを防いで、肉などの材料がくっつきにくくなるようにすることで、「油ならし」と言います。
鉄製品のお手入れは、中性洗剤を使うと油が洗い流されて錆びやすくなるので、お湯で洗うようにしましょうね。

油が良いのは鉄のフライパンで、油ならしっていうのね。
焦げ付いた場合でも、お湯にしばらく浸しておくと汚れを落としやすくなりますよ。金たわしでこすりとらないで、やわらかいスポンジで落としましょう。
メスティンはシーズニングが不要で使える物もある
trangiaのメスティンはシーズニングが必要ですが、日本製のメスティンはシーズニング不要の物が多いです。
例えば、ダイソー、ニトリ、スケーター、キャプテンスタッグ、ロゴス、マカルーなどシーズニング不要なメスティンがありますよ。
日本製のメスティンは、変色や錆びから守るアルマイト加工が通常されているので、シーズニングが不要です。
メスティンの有名なブランド「trangia」はスウェーデンの製品で、何も加工されていない無垢なアルミ鍋ですね。
trangiaのメスティンは、そのまま使うとアルミが酸化して変色したり錆び(さび)やすかったりする為、シーズニングをする必要があります。

シーズニングしなくていいなら、日本製のメスティンを買おうかな。
ご飯を焦げ付かせることなく上手に炊飯する方法
丁寧にシーズニングしたメスティンに、ご飯を焦げ付かせて失敗したと思いたくはないですよね。
お米を上手に炊飯するには、火加減が重要です。メスティンでご飯を焦げ付かせることなく上手に炊飯する方法をご紹介します。
<用意するもの>
お米1合(18cc)、水220mlを用意してください。
- お米1合を研いで水を切る
- メスティンに研いだお米と水220mlに漬けて30分から90分吸水する
- メスティンにフタをし、フタの上に石などの重しをのせて強火にかける
- 沸騰し始めたらフタが浮き上がり吹きこぼれ始めるので、とろ火にする
- とろ火で10分から12分位加熱してパチパチ音がしてきたら火を止める
- フタをしたままメスティンをタオルで包みひっくり返して10分から15分位蒸らす
- フタを開けて軽く混ぜる
吸水時間は、夏は30分位、冬は60~90分位、春と秋は45分位した方がいいです。
<固形燃料で炊飯する方法>
固形燃料を使えば、火をつけたら放置してご飯をたくことができるので、おすすめです。
材料も吸水時間もバーナーの火で炊飯する方法と同じです。固形燃料は20分から25分燃焼するものが良いです。

固形燃料だと、火をつけて放置していてもご飯が炊けるのね!
お米は、しっかり吸水させてから炊かないと芯が残ります。火を止めた後もしっかり蒸らさないと、ふっくら仕上がらないので気を抜かないようにしましょうね。
まとめ
- メスティンはシーズニングをする前にバリ取りをすればケガ予防できる
- シーズニングをすると被膜ができて焦げ付く失敗をしない
- おすすめは、お米のとぎ汁でシーズニングする方法
- メスティンのシーズニングは毎回する必要はない
- メスティンのシーズニングをしたら洗剤で洗ってはいけない
- 日本製のメスティンにはシーズニング不要のものがある
- 固形燃料を使えば、火をつけて放置してもご飯を炊ける
メスティンを買ったら、お米のとぎ汁でシーズニングをすると失敗しないことが分かりましたね。
シーズニングはお米のとぎ汁で行う他に、野菜やお茶で牛乳行う方法もありますが、おすすめしません。
片栗粉は土鍋の目止めに使い、油は鉄製品の油ならしに使われていてメスティンには向かないことも分かりました。
メスティンはいろいろなお料理をつくることができるので、失敗しないようにきちんとお手入れをして長く使いたいですね!